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観光地レポート
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下若組 小凧 |
平成18年5月3日・5日
庄和町名物「大凧あげ祭り」の日がやってきた。
大凧あげは江戸川の河川敷で行われ、関東一円から大勢の観光客が訪れる。
その年に初節句を迎える子供たちの健やかな成長を祈願して行われる行事です。
五月晴れに恵まれて、お天気は上々です。凧をあげるに必要な肝心の風は如何な物でしょうか? |
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大凧の大きさにびっくり!
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大凧は、縦15m横11m重さ800kg、畳100畳
小凧は、縦6.5m横4.5m、重さ150kg
日本一の大きさを誇っています。上組み下組みと2つの大凧が空高く舞いあがります。毎年、大凧に書かれる文字は、一般から募集して、その年にちなんだ祭に相応しい文字が選ばれます。(写真手前は小凧、奥は大凧)
置かれている凧の大きさと人とを見比べてください。如何に大きいかがわかりますね。
ちなみに過去に使われた文字を下記に紹介いたします。 |
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凧文字採用の背景
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年度 |
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上組 |
下組み |
凧の名前に付けられた、世の中の背景 |
H 6年 |
大凧 |
記念 |
町制30 |
庄和町の町制施行30周年を記念してつけられた。 |
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小凧 |
七転 |
八起 |
子供たちが強くたくましく育つ願いを込めて。 |
H 7年 |
大凧 |
震災 |
復興 |
阪神淡路大震災、被災地の復興を願う。 |
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小凧 |
景気 |
回復 |
バブル崩壊による景気の落ち込みが深刻化氏、景気回復を願う。 |
H 8年 |
大凧 |
景気 |
上昇 |
昨年に引き続き景気の回復を願う。 |
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小凧 |
宇宙 |
冒険 |
若田さんの宇宙飛行に夢を馳せている。 |
H 9年 |
大凧 |
行革 |
元年 |
景気の低迷が長引く行政改革が求められ行政改革大綱の策定に着手した。 |
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小凧 |
友達 |
百人 |
青少年犯罪が問題化されるようになり、子供達が友達を大切にして、明るく育つ願い。 |
H10年 |
大凧 |
飛躍 |
庄和 |
21世紀に向けて庄和町が大きく羽ばたく事の願い。 |
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小凧 |
大空 |
土地 |
子供達には大きな気持ちを持って大きく育つ願い。 |
H11年 |
大凧 |
国際 |
交流 |
子供達が将来国際人として活躍できるような町が国際交流に取り組みを始めた。 |
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小凧 |
仲間 |
笑顔 |
子供達が友達と、笑顔で仲良く出来る願い。 |
H12年 |
大凧 |
新都心 |
誕生 |
埼玉新都心の町開きがものタシの5月に行われる事による。 |
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小凧 |
勇気 |
希望 |
小凧は2000年を向かえ勇気と希望をもってスタートする希望の年と成るようにとの願い。 |
H13年 |
大凧 |
庄和 |
新世紀 |
新世紀のスタートの年、未来が平和で明るい時代になる事を庄和の地からの願い。 |
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小凧 |
友情 |
信頼 |
人間関係の希薄な時代に、互いを「信頼」し「友情」を暖めあう事で思いやる気持ちを育む。 |
H14年 |
大凧 |
新宮 |
誕生 |
新宮「愛子様」のご誕生を祝うと共に健やかな成長を願う。 |
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小凧 |
世界 |
平和 |
昨年の国際情勢(同時多発テロ)を踏まえて、世界が平和であることを願う。 |
H15年 |
大凧 |
躍進 |
合併 |
庄和町を含む1市3町の合併協議会の発足が決まり、合併により各市町村の発展を願う。 |
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小凧 |
笑顔 |
挨拶 |
誰もが明るい笑顔で元気な挨拶を交わす事が出来る社会であるようにとの願い。 |
H16年 |
大凧 |
庄和 |
国体 |
彩の国まごころ国体の開催に合わせ庄和では大凧を燃やした火による彩火式が行われる。 |
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小凧 |
未来 |
青空 |
昨今子供たちにとって厳しい社会環境となって来ている事から青空の様なきれいな気持ちで
未来に夢と希望がもてるようにとの願い。 |
H17年 |
大凧 |
庄和 |
道の駅 |
この年の3月に県内で17番目となる「道の駅庄和」がオープンした事から。 |
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小凧 |
仲間 |
友情 |
仲間同士の固い友情のように、庄和町も春日部市と仲間になって素晴らしく魅力ある大都市
に発展するようにとの願い。 |
H18年 |
大凧 |
新市 |
春日部 |
昨年10月庄和町と春日部がかっぺいし、新しい「春日部」になったことから。 |
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小凧 |
幸福 |
家族 |
子供たちにとって悲しい出来事が起きるなど厳しい社会環境を受け家族皆がいつまでも幸せ
でいられる様にとの願い。 |
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このように凧の文字はその時の世の中の情勢を含みそれぞれの願いをこめて空高く舞い上がらせることをしたのは、過去をさかのぼって見ると明治41年が最初です。途中昭和13,14年は日中戦争で昭和17年〜21年は太平洋戦争で中止になっているような事もありながらも引き継いでこられたのも庄和町の人たちの熱い思いが今日まで来ている事と思う。 |
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大凧になる材料の数にも驚き!
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糸目つりの作業
縦横の骨が交差する部分合計約150本の糸目を結びつける。これを植え付けられた丸太に結び付け、長さを調節する。
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大凧に使われる紙は埼玉県小川町の「小川和紙」を使用。
一つの凧に1500枚の和紙が使われる。骨組みの竹は和竹(骨の強度を増す為)を使用。
現在は千葉県房総地方の素性がよい竹を使用。
大凧に使用する竹は男竹と呼ばれる「マダケ」24本、女竹とよばれる「シノダケ」の割り材を6束(1束50本)まる材を3束(1束25本)を使用する。
凧の骨格となる親骨は、男竹をそのまま4本を組んで使う。
その他は平らに割った竹を組み合わせた骨を作りますが、上組は女竹を4本を束ねて骨巻きをし、下組は男竹に女竹をかぶせるようにして骨巻きをする。
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骨組みに掲げる作業
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なにするの〜〜?この高い物
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足場に固定された骨 |
これだけの材料で作る骨組みは江戸川堤防に作られた足場の前で作業をする。
まず骨巻きにした竹棒を縦13本と横15本で升目に組んで凧の大きさにする。
縦横の周囲は紐を使い囲う。縦、横に骨が組まれると次は対角線中央で交差させて、男竹で組んだ親骨を固定する。
最後に凧の補強のために中心から縦骨、横骨二段毎に斜めに骨を組んで受け形の骨組み(これを「マスボネ」と言います)を大・中・小3つ作り固定して骨組みが完成します。
完成した骨は足場に固定して大凧揚げ祭の日を待つ。
なるほど大凧を固定するための骨組みな訳です。ここに大凧をどうやってこていするのでしょうね? |
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大凧を足場に掛ける大仕事
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大凧準備OK
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かたずを呑んで見ている観衆の前で手際よく骨組みへと大凧をそろり々と持ち上げる作業です。
150本もの糸の調節も大事な仕事です。
骨組みの上に乗った人と下にいる人の連携プレィで見事に固定されると観衆からは拍手喝さいです。 |
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初節句の祝い
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この土地での凧揚げ祭は、元々養蚕を占う物であった。それがいつの頃からか端午の節句の行事として男子誕生を祝うお祭となった。現在では、大凧あげ祭りの初日、5月3日の正午頃から初節句のお祝いをする。足場(大凧を立てかけておく所)に置かれた大凧の前で「健康祈願のおはらい」を受ける。「名前入りの手作り凧(55cm×43cm)」を受け取り、大凧の前で記念撮影をする。写真は、歴史の一コマとして記録され、後日参加者に郵送されます。
さらに、初節句に参加した「子供達の名前を書いた紙」を大凧に張り、大凧は午後2時ごろに「健康と幸福な成長を願って」大空に舞い上げられる。 |
初節句に参加した子供達の名前 |
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上手く揚がってよ〜〜!
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12時頃にまず小凧からあげる場面です。今か今かと愛用のカメラを片手に思い思いの場所・・・と言ってもロープが張られていて、そこから中へは入れません。限られた範囲で、なんとかしていいところを納めようとカメラマン達が狙っています。
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こちらで見ているのは下組みの場所です。堤防に設置してある吹流しを見ながらのトライです。
ヨイショ!と少し揚がりましたが風が弱いのか・・・右写真の所に落ちて再びやり直しです。 |
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又新しい小凧の挑戦です。このお巡りさんの所にいけるのは関係者だけで腕章がある人だけが、入れます。
今度は上手く風に乗る事が出来ました。拍手が沸きあがります。
とにかく空にあげるのに時間がかかります。辛抱強く待つのみです。何しろ凧は風が必要で、風任せなものですから〜〜。 |
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大凧の出番・希望を載せて天まで揚がれ
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家族連れで来ている人達もいて、子供たちは自分の凧を持ってきて揚げている。こちらは軽くて一寸の風でドンドン揚がります。私もやりたいな〜と思うぐらいです。連だこもあり、待っている間の暇つぶしになります。
右の写真は凧をあげる為に紐をもって走る人たちです。スピーカーを持った人の合図で緩めたり引っ張ったり、走ったりそれは大変そうでした。
でも揚げる為に皆必死で走ります。中には女性の姿もありました。
「それ!はしれ〜〜!ひぃーて、ひぃーて」 「今だ!ゆるめて、はやく〜〜」 「アァー風が弱まった〜〜。」 |
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16:30についに今年の文字として選ばれた“春日部”の大凧が皆の願いを乗せて五月晴れの大空に見事にあがりました。あの重さと大きさでびっくりしたのに、その凧が見事に空中に浮かび、関係者は勿論見物客も一つになって拍手喝さいが行われた。
私も一日江戸川の土手で過し日本一大きい凧がちゃんとあがるのを見る事が出来、辛抱して待った甲斐があったというものです。
江戸時代後期から伝わる伝統的な大凧あげ祭は、国選択無形文化財にも指定されている。
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大凧会館
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16号より5kmの所に大凧会館がある。
大凧が似合う和風重厚な建物で1Fでは天井高く
飾られた大凧があり、また全国各地で作られた貴重な凧の精巧さにびっくり。
凧にまつわる話題が一杯です。映写室では大凧に関する映画が上映される。
正面4Fからの展望は江戸川の流れを一望。晴れた日には遠く筑波山が見える。 |
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江戸時代の凧いろいろ |
大凧会館、正面のフロアー |
外国の珍しい凧 |
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大凧会館へのアクセス
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入館料 |
一般:300円(団体250円) |
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子供:150円(団体100円) |
開館時間 |
AM9:00〜PM:4:30 |
休館日 |
毎月第2・4月曜日(祝日の場合、その翌日) |
その他 |
レンタサイクル、レンタル凧あり(無料) |
所在地 |
埼玉県春日部市西宝珠花637 |
TEL. |
048-748-1555 |
駅 |
東武伊勢崎線春日部駅東口下車
東口からは朝日バスにて大凧会館入り口下車(25分) |
車の場合 |
16号国道を千葉方面(外回り)へ走行、新4号国道との交差点(庄和インター)の次の信号を左折、3つ目の信号(中学校)を右折。
庄和総合公園に大凧実物大の看板あり |
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参考資料:庄和町観光協会 「庄和町観光案内」による。 |
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E−mail アドレス :odako@city.kasukabe.lg.jp |
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by まるちゃん |
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